「事実」と「考察」と「真実」は違う。【アトピー徒然草】を読んで。

アトピー性皮膚炎の治療について調べると本当にいろんな情報が出てきます。

「清潔が一番、お風呂には朝晩２回入ること」

「ステロイドは絶対にだめ！自分で綺麗な肌を作れなくなるよ！」

「体は水とタンパク質でできている！浄水器とサプリを！」

「私はこれで治りました！漢方おすすめです。」

 

人の不安を煽り、買わせようとするアトピービジネスもあれば

ただただ善意による強めのおすすめ。

いろいろな情報が溢れていて、一体どれが正しいのか？

人によって違うなら私は何から試せばよいのか？

アトピーで悩んでいる人は情報の海を彷徨うことと思います。

今日はそんなアトピーに関する情報の氾濫を整理してくれるおすすめの書籍をご紹介します。

 

 

我が家のアトピーっ子

 

うちの場合は息子が生後３ヶ月で「軽いアトピーですね。」と小児科で診断されました。

軽めのステロイドの塗り薬を処方され、塗ればおさまり、塗らなければまた出て来る。

そんなことの繰り返しです。

妊娠中に市の母親学級で、

「一日一回、しっかり保湿することでアレルギーになりにくくなることがわかっています。」

と教えてもらい、しっかり保湿もしてきました。

それでも保湿だけでは完全に消えることはありません。

 

そんな状態でありながら、私はそこまで気にしていませんでした。

食べ物のアレルギーさえ注意しておけば大丈夫と小児科の先生に言われたし。

何食べさせても特に反応はでないし、まぁ大丈夫だろう。

 

そんな時、善意のアドバイス仮面の下に

アトピービジネスの下心を潜ませたお姉さんに浄水器をすすめられまして。

「煽るねぇ。そこまでせなあかんかね？」と思いつつ

母として、子供の健康は母の責任！スイッチを非常に刺激されました。

 

一度皮膚科でしっかり診てもらうかと検索していたら

とっても素敵な書籍を発見！

それが「アトピー徒然草です。」

 

 

脱ステロイド療法を発信した病院からのメッセージ

 

 

 

この本は１９９０年から脱ステロイドによる治療を行ってきた淀川キリスト病院が

患者の交流のための機関紙に投稿していた記事をまとめたものです。

amazonでも発売されているようですが、こちらからpdfをダウンロードし

無料でも読むことができます。

（みんなの本町に無料登録は必要です。）

 

 

アトピー徒然草書評

 

この本の素晴らしいところは、独り歩きしている情報を一際丁寧に取り扱っているところです。

アトピー患者の治療に関する「事実」と「考察」と「真実」をきっちり区別し

随所に「これは事実です」「これは考察です」と説明が入り、混乱することがありません。

アトピーに対する認識が交通整理される感覚になります。

 

食物アレルギーとはどう違うの？

小児科と皮膚科、どちらの先生のいうことを聞けばいいの？

清潔や食べ物はどこまでこだわればいいの？

ステロイドは使わない方がいいの？

 

いろんな疑問を一つ一つクリアに答えてくれるので

非常にすっきりします。

そして私はほっと胸をなでおろす感覚にもなりました。

 

要約すると、こんなことも書かれていました。

「アトピーを治そうとする自己治癒力や抵抗力のような防御能」と

「アトピーを悪化させる食事・環境・生活リズム・ストレスのような増悪因子」。

この２つのバランスを天秤にかけて、防御能の方に傾けば収まっていく。

防御能を上げるためには普通の生活をすればよい。

 

早寝早起きをして、部屋を適度に清潔に保ち、

明治時代のような健康的な食生活を心がけ、

ストレスをできるだけ排除し、強くなる。

ということ。

 

子供の場合はお母さんがニコニコ笑顔で過ごすことが

安心を与え、ストレス軽減に繋がるとも書いてありました。

 

なぁんだ。それでいいんだ。

 

本当に酷いアトピーの人は脱ステロイドをする時に

お医者さんに見守ってもらうことが必要だと思いますが

うちの息子はかなり軽めだと思うのできっとその必要もない。

 

普通の生活をしていれば、きっと思春期には治ってしまう。

おおらかな気持ちで当たり前の日常を送ればいいんだ。

すっかり安心してしまって、皮膚科に行くことすら保留にまわすことに夫婦で決めました。

 

アトピーで悩んでいる方、アトピーのお子さんを育てている方は一読の価値ありです。

気になる方はすぐにダウンロードして読めますので是非読んでみてくださいね。

 

 

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ポジティブエッジの夏目紘華でした。